崇めよ我は全知無能なり

※現無職なので遠くない未来に失踪します

ゲームは一日15時間を体現した男 ~我が人生、真・女神転生Ⅴ~

 

 


 みんなぁ~! 十一月に発売された真・女神転生はプレイしたかぁ~?

 俺はもう415時間以上プレイしてきたぞ!!!!
 
 流石に他のゲームではこんな学生みたいなゲーム時間を謳歌することはないが、女神転生シリーズは自分の原体験にも等しい。
 真・女神転生Ⅲの”東京受胎”を経験しなければ、宗教学に興味を示すことはなかっただろうし、何よりも「こんな人生を送っていない」と言っても過言ではない。

 己の命の番いのようなゲームに一ヶ月近い時間を投じるのは当然だろ! 415時間っつったら香川県民だと415日を使わないとプレイできないゲーム時間だが、それぐらい人生のリソースを割いて何がおかしい!

 まあ他にもやりたいことは沢山あったんでそれも並行してプレイしていたら思いっ切り睡眠不足ハイになって、またもや胃壁に穴が開きかけました。”県議会側が県民のゲーム時間を一日一時間を強制する”ことには反対ですが、流石に自分の健康管理はちゃんとしましょう。

 そしてこれだけ自分の人生に影響を及ぼしたゲームだからこそ、何から語っていいか分からない。ざっくり挙げててみたが、七つほどある。

1, 外伝作品を含む女神転生シリーズの旧作・今作についての個人的な思い出、感想。
2, ”RPGとしての女神転生”のシステムの骨格ともいえるプレスターンシステムの秀逸さ。
3, 宗教上の神格とSF的なガジェットが入り混じる世界観。
4, 女神転生における神(及び悪魔)の捉え方。
5, 悪魔のデザインが現実の宗教画や伝承が元になっており、金子一馬氏・土居政之氏はそれらのイメージを崩さないよう気を配りつつ独自解釈を入れ込んだ独創的なヴィジュアルを製作していること(羽根を生やしておけば天使、などというようなことは絶対にしない)。
6, 真Ⅳの「認識の力」に代表されるような”人類とは比べ物にならないほどの圧倒的な強さを持つ神(悪魔)の力が、実は脆弱なはずの人間という存在に大きく依存している”というパラドックス的な要素。
7, その”パラドックス的要素”が、今作では「ヤハウェ唯一神として君臨するために、他の神々から”創世を行うための知恵”を奪い取り、それを知恵の木の実という形で封じ込めていたがあろうことか被造物である人間がそれを食べてしまった」との設定で昇華されていること。

 七つ目に語った「ヤハウェ唯一神として~」というくだりの話を要約すると、「創世を行うための知恵があれば、ヤハウェが創り出した”他の神々にとって理不尽な宇宙のシステム”を創り変える能力を得る」ことが可能で、それもあって悪魔たちは知恵を得るために人間を狩りまくっているというのが真Ⅴの基本的な物語の筋になる。
 キリスト教基準で考えるならばヤハウェが絶対的な唯一神である以上、ゼウスやオーディンといったキリスト教に属さない神々も”悪魔”として捉えられてもおかしくない。
 史実でも、蠅の王ことベルゼブブはペリシテ人が信仰していたウガリット神話の豊饒神・英雄神バアル・ゼブルが原型とされているが、後に旧約聖書新約聖書を編纂することになるヘヴライ人はこの神を嫌いベルゼブブという悪魔として貶めたというのが定説になっている。メソポタミア神話に登場する美と豊饒を司る女神”イシュタル(おとめ座の原型になったともされている)”も同じくヘヴライ人から嫌われ、キリスト教が長い年月を経て欧州の主権を握る宗教となった後に”アスタロト”という毒息を吐く悪魔として扱われるようになったとされる。
アスタロトなんて聞いたこともねーよ!」という方は魔夜峰央氏の”アスタロト”という漫画作品を読んでいただければ……
 

 

 


 あー……

 駄目だ。この話無限に広げられるから終わりが見えねえ!!!!

 冗談抜きで延々と語り続けられるので一旦打ち切る。ただもうひとつだけ言わせて貰うと、女神転生シリーズでは”ベルゼブブがバアル・ゼブル”に、”アスタロトはイシュタルに”といった風に各々が元の神格に戻りたがるというシーンが散見された。特にイシュタルは”真・女神転生Ⅱ”ではアスタロトが道中でボスとして登場するのだが、倒した後に「もし悪魔合体で私を再召喚してもらえるのなら、元の姿(イシュタル)に戻して欲しい」と言いながら消滅する。そして悪魔合体ならぬ悪魔分離を行うことでイシュタルの姿に戻すことができる。
 ベルゼブブは”真・女神転生Ⅳファイナル”でバアルの姿に戻ることを望んだ後、バアル・ゼブルとして戦いを挑んでくるというイベントがあった。だがイシュタルと違い、基本的にはどのシリーズでも”ベルゼブブ”として戦いを挑んでくるし、勝利後もベルゼブブの姿のまま主人公に協力してくる。これは彼の目標があくまで貶められた姿からの復帰を望んでいるのではなく、”唯一神ヤハウェの討伐”を最大目標にしているからだと思われる。恐らく……というかほぼ確実と言っていいが、女神転生のベルゼブブはミルトンの失楽園の設定を元にしている。女神転生シリーズにおけるベルゼブブはほとんどの場合において”ルシファーの忠臣かつ、彼に継ぐ最も位の高い存在”との扱いを受けているが、ミルトンの失楽園でもベルゼブブの立ち位置ほ全くと言っていいほど同じと言っていい。
 

 

 


 ただ、ミルトンの失楽園を引っ張ってくるとするとこれまた女神転生シリーズでも常連に近い”ベリアル”の存在も外せなくて……

 ぅぅぅぅぅぅあああああああああああああああ!!!!

 女神転生をやれ!
 んでもってミルトンとダンテは現代語訳でいいから読め!
 可能なら宗教学の本とか読め! エリアーデとかあの辺り!!!!
 
 説明したい情報があり過ぎて脳が活性化して俺自身がおかしくなってくる! ”分かりやすく”説明するとなると論文レベルの長文を必要とするから時間が足りんわ!
 
 一塊の人間を狂わせる最高のゲームなんだよ、これは!!!!
 分かれ! 分かってくれ! お願いだから!!!!

 と、このように説明放棄を行うぐらい私はこの女神転生シリーズが好きで好きで仕方がないのです。
 私にとっては神ゲーというより、人生に近いんです。この世には”限界オタク”という言葉がありますが、女神転生の話を宗教学の話題とセットで説明しようとする、もうこのクソブログに書ききれないほどの文章を使い果たすしかなくなってしまいます。
 
 せめて”思い出”を語ろうと思いましたが、それも脳が沸騰してしまうので、真Ⅴのエンドコンテンツと言われる”人修羅を五回ぐらいボコってきた”話を今度します。
 運が要求される戦いではあるので負ける時はあっさり負けてしまうことも多いのですが、俺のデータなら基本的にスナック感覚で倒せるので。無論ハードモードで。

 ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!
 
 今日ぐらい語彙がぶっ飛んでもいいだろうが! 畜生めがあああああああああああああ!!!!