崇めよ我は全知無能なり

※現無職なので遠くない未来に失踪します

俺と愛バが辿った軌跡~ハマっていたんだよ、ウマ娘~

 

 先に言っておく。タマちゃん、実装おめでとう。



 そして前回の記事で真女神転生Ⅴの人修羅をボコったの話をするといったな?

 あれは嘘だ。
 
 あの後、試走がてら人修羅と何度か再戦してきたのだが、その結果”五回ボコった”が”十五回ぐらいボコった”に変わってしまった。
 流石にエンドコンテンツの向こう側に到達してしまったという感慨を覚える。そもそも人修羅戦は数々のメガテニストたちによって凶鳥族・霊鳥族等の専用スキル”呪毒散布”を使えば本来なら一、二時間ほどかかる長期戦となる人修羅戦を三十分前後まで短縮できるとか、魔獣族の専用スキル”逆境”を使えば四ターンぐらいで勝てるというのが数々のメガテニストによって発見されている。
 まあ”逆境”を使って瞬殺する方法は最低でも150時間前後ぐらいの事前準備がいりますがね。
 だから真Ⅴに関してはDLCがさらに追加されるまで再プレイは待つことにしようと思う。もしあれば、だが。

 ATLASさん、真Ⅴの追加DLCを出してくれると本当に嬉しいです。もっと鬼畜難易度にしてください。

 あと「まだ人修羅勝ててねえ!」という人がいたら解説記事を書くことはできんことはない。面倒臭いのでやらんが
 少なくとも、これから「真女神転生Ⅴをプレイするぜ!」される予定がある人は”鬼女族クレオパトラ”が人修羅戦だけでなくストーリークリアにおいても非常に強力な悪魔だというだけ伝えておく。

 ”裸体を晒した回数が最も多いゲームキャラ”というギネス記録があるなら確実にクレオパトラが一位でしょうね。全裸になるだけのスキルが何であんなに強いんだよ!!!!!

 ともかく、今回は真Ⅴの話ではなくウマ娘の話をすっからな。
 ちなみに「何でウマ娘についての記事を書きたくなったの?」という話なのだが、今日はウマ娘が月一で開催している大会”チャンピオンズミーティング(通称チャンミ)”の決勝なんすよ。
 で、このチャンミは上級者・初心者関係なく参加できるし、自分も何度も参加してきたのだが、

 今回は出走登録すらしてねえ。燃え尽きたんだよ、トレーナーとして。

 ただ燃え尽きる前は色んな思い出があるんだよ。ウマ娘たちと共に刻んだ沢山のレースがあるんだよ。

 語らせてくれよ。ウマ娘

 だから語る。しかも俺がウマ娘というゲームのハマった最初の馴れ初めからな。
 
 
 ※~第一章、馴れ初め~ 廻転式三角木馬トレーナー、ウマ娘の地に立つ

 事の始まりは四月頃。最早「ネットニュースを開こうものなら”ウマ娘”とのワードを見ない日はない」、と称しても過言ではない時期。
 ただ、この頃の自分は元々ソーシャルゲーム自体に興味がない。まどか☆マギカを源流とする”マギアレコード”やDOD・ニーアシリーズを手掛けた横尾太郎氏が手掛けた”SINoALICE”は少しプレイしてみたいと思ったものの、設定集やユーザーたちの考察動画やブログを観覧しただけで知識欲が充たされてしまい、結局プレイすることはなかった。
 そして空前の『ウマ娘(および競馬)ブーム』が吹き荒れていたなか、当時の自分がウマ娘に下していた評価は――何と最低に近かった。
 競馬そのものが嫌いというわけではなかったが、海外渡航中にギャンブルの経験歴がそこそこある自分にとっては”控除率が悪過ぎるギャンブル”としか見ておらず、競馬に対しての情報も”ディープインパクトという馬がすこぶる強かった”ということぐらいしかない。
 だが”最低”の評価をくだしたのは、以下の理由だ。

 「また擬人化モノのゲームかよ? 何でもかんでも美少女化しとけばいいってわけじゃねえだろ! 艦これの亜流を量産してんじゃねえ!」

 ともかく”一過性のブーム”としか見ておらず、同じ競馬ゲームだったらダービースタリオンWinning Post で事足りると思っていた。特にダービースタリオンに関してはファミコン版を意外と女神転生悪魔合体とシステムが近いとの理由でプレイしたことがあり、「ソシャゲで競馬ゲームをやる必要なくね?」というのが自分の見解だった。
 だがある時、実機の生配信でウマ娘をプレイしているのを視聴する機会があった。もちろんウマ娘が競馬ゲームである以上、実際のレース風景も見ることになる。
 
 そしてレース風景を見た瞬間――俺の脳内に電撃が走った。

 「レース中のウマ娘たちの駆け引き、さらに最終局面にさしかかった時の緊張感溢れる競り合い……! 今までの競馬ゲームではこういった”臨場感”を出してくれるものはなかった。まるで”娘”なのに本物の”馬”を見ているかのようだ……!」

 とどのつまり”ゲーム性がかなり高い”ということに気付いた。いくら美少女を出そうとゲーム自体が面白くなければ売れもしないし、”ゲームは良くプレイするけど競馬には興味がない”といったゲーマーを顧客として引き込む要因にはならない。

 流石にこの瞬間にて”最低”の評価は完璧に覆った。これは神ゲー認定していいだろう、と。もっと言うならば「よし、今から一度プレイしてみよう!」となってもおかしくない……のだが、ここで自分はウマ娘をプレイするのではなく、何故か競馬そのものの歴史に関する文献を漁り始める。
 本来、競馬史は軍事史とかなり関りが深い。関りの深さ自体は知っていたため、ウマ娘に興味が産まれた瞬間に何故か俺の脳回路は軍事史への興味に繋がってしまった。
 
 具体的な説明は省くが、一応”軍事史としての話題”には触れておく。ウマ娘の話するんじゃねえのかって? 今は軍事史のターンなんだよ!!!!

 元々、競走馬として使われる”サラブレッド”を含めた外国産馬が多く輸入され始めたのは日清・日露戦争以後のことだ。つまり明治時代中期~後期まで遡る。日本原産種の馬は山間部の多い土地を走るのには向いているが、ユーラシア大陸等の広大な平地を走るにはスピードと馬体の頑強さが足りない。それを重く見た日本政府が外国産馬を大量に輸入し始めた。無論軍馬用の種馬としての利用を前提としたものである。
 同時に『より強く・”より速く走れる』馬を見定めるため、日本が欧化政策を行っている際に行われるようになった洋式競馬のシステムを借りて”優駿”を定めるレースを積極的に開催し始めた。さらにさらに当時の政府は新たな外国産馬の購入資金を集めるために”競馬の賭博性”を国営的に黙認し続けた、という過去がある。
 このことについてはゴールデンカムイでも少しだけ触れられている。漫画だと七巻、キロランケが八百長競馬を持ち掛けられる辺りの話だ。

kamuy-anime.com アニメだとこの辺り。
 ちなみにあくまで”黙認”なので”公認”ではない。この”黙認にするか・公認にするか”については政府側でもかなり多くのいざこざがあった。ゆえに”競馬の賭博性が完全公認になった経緯”まで記述しようとすると第二次世界戦前後まで話を進めないといけない。今回は割愛する。

 はい、軍事史のターン終わり。
 
 まあ、ウマ娘よりも軍事史の方に興味を強く示している時点で、あの頃の俺はまだウマ娘を純粋に楽しもうとしてはいなかった。これにはちゃんとした理由がある。ウマ娘は日本で生産されてきた馬が避けては通れない予後不良や廃用処分、日本政府の軍事的な目論見などのブラックな話題を消臭してしまっていると感じたからだ。
 それは競馬を深い理解があるクリエイターを製作陣に組み込んでいたとしても基本的には触れることはできない。ウマ娘のコンセプトはプレイ前から分かっていた。先程、自分は”控除率の低い賭博”としてのイメージが先行すると記載したが、賭博ではある以上一般的な社会観におけるバッドイメージは付きまとう。
 ”史実で活躍した競争馬”をモデルにしている以上、”軍事史”まで触れる必要はないがある種のノンフィクションなのには変わりない。もちろん、ノンフィクションだろうとフィクションだろうと面白ければやる価値がある。
 ウマ娘は分類的に”ノンフィクションを元にしたフィクション”だろう。史実の馬がなしえなかった偉業を辿らせることもできる。ただしダビスタのようにちゃんと育成した馬が予後不良安楽死処分をされたり、馬主が借金を負って廃業したりするという”無慈悲な現実”を感じることができなかった。
 だから最後の最後まで”やろう”とする気が起こらなかった。”フィクション”が好きだからこそ、”嘘”は見たくない。実際の馬が辿った悲劇を”美少女擬人化ゲーム”として脱臭しているだけだったならば、”ゲーム性は良いがやる価値なし”と判断していただろう。
 
 四月末~五月頭までの俺は、競走馬たちがもたらした幾多の感動をまだ知らなかった。
 「オグリ一着! オグリ一着! スーパーホースです、オグリキャップです!」を知らなかった。
 「トウカイテイオーだ! トウカイテイオー、奇跡の復活!」を知らなかった。
 「七馬身差の衝撃、ナリタブライアン」も知らなかった。
 沈黙の日曜日、淀を愛した孤高のステイヤーももちろん知らなかった。

 それでも知識欲はあったので、そういった馬が残してきた伝説に関する記事は多数目を通していった。だがウマ娘もプレイしようと思うには不十分だった。先程言ったマギアレコードやSiNoAliceをプレイしなかった理由と同じで、何らかの知識を充たした時点で自分的には満足してしまう。
 本や文献を読むよりもゲームをプレイする方が労力を必要とする。それでもゲームをプレイするためにはそれ相応の理由がなければならない。ウマ娘に関してはノンフィクションを元にする以上、そのなかでフィクション化された何かが過度な”脱臭”を受けているのなら、プレイする必要はなかった。

 それが杞憂だったことがプレイ後に分かった。最近ウマ娘に追加されたメインストーリー五章、”サイレンススズカ”のエピソードは完全なるifストーリーだが、史実とは真逆の展開を取り入れつつ、プレイヤー納得させる仕様になっていた。
 これには脱帽した。良いゲーム体験を与えてくれた、と。                                                                                                                                                                                                               

 ただ、自分が「やっぱりウマ娘をプレイしてみよう」と思ったのは、もっとしょーもない理由だ。
 それは二期アニメを視たからとかそんなことではない。何ならアニメを視た後でもまだプレイすることを渋っていた。
 プレイする理由になったのは、こいつだ。
 

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 不沈艦。白いの。ウマ娘宣伝大使(自称)。
 ゴールドシップ。通称ゴルシ。史実ではGⅠ六勝と明らかに名馬と呼べる素質の持ち主だが、現役競走馬時代のエピソードのネタが多過ぎることで有名になった。

 史実のゴルシのエピソードに関しては、ウマ娘効果でとんでもなく有名になったので、こで説明する必要はないだろう。だが自分は”萌えキャラ”とか”美少女キャラ”に強い興味を示すことがあまりない。
 だが”ウマ娘のゴルシ”もとても好きなキャラクターとなった。というか、”好き”というのは”like”でも"love"でもなくて、なんというか……
 
 「こいつif世界の俺なんじゃないか……????」という強烈なシンパシーを抑えることができなかった。

 こういう書き方をすると俺がヤバい人に見える。だが仕方ない。元からヤバい人に見えているかもしれないし。ただ史実の競走馬・ウマ娘内のゴルシの両方を見ていて「あ……これ、俺だ……俺がやる行動だ……」と感じてしまい、ゲームのダウンロードを終えた後、
 
 そこから狂ったようにゴルシのみを育成し続けた。
 
 ということで、そこから半年ぐらいはちょくちょくプレイしていたウマ娘の歴史は、俺が如何にゴルシと接してきたかの歴史になる。
 ゴルシが好き、というより自分の生霊を見ているような気が何回かした。あえて女神転生の人修羅を引き合いに出すと、人修羅は”自分の人格を構成するレベルのゲームの主人公”で、ゴルシは”変則的な自分のドッペルゲンガー”というような……

 怖い。何か俺は今、変なことを書いている気がする。怖いし予想以上に文量が多くなったので、何度か章を分けて話す。

 ところで今日は聖夜クリスマスだが、明日は有馬記念があるので、興味のある人は一年の締めくくりの祭典として見て下さい。

 終わり、終わり、今日は終わり!
 
 怖いから終わり!


 ※余談
 上記の名馬を全然知らなかったのにもかかわらず、自分はウ”ハイセイコー”だけは知っていた。理由は寺山修司の”さらばハイセイコー”という詩が関係している。
 寺山修司は競馬好きで知られ、馬主になったことすらある。そしてハイセイコーの引退の際に前述の詩を残した。”振り向くな 振り向くな 後ろには夢がない”というフレーズは聞いたことがある人も多いかもしれない。この詩は”夢”という単語が多用されているが哀愁と虚しさ――そして薄氷のような危うい希望が入り混じるような名詩である。当時の競馬界はお世辞にも品行方正とはいえず、荒れた鉄火場だったと予想できる。そのような空間に”詩”としての側面を見出した寺山修司の詩才は特筆すべきだろう。
 そして寺山修司は”十九年振りのクラシック三冠馬”こと”ミスターシービー”が皐月賞を勝った時のレースを実際に見ており、シービーに関するエッセイを書く予定もあったらしい。たがその後一カ月も経たないうちに、寺山修司は青年時代に患ったネフローゼを原因とする肝硬変と敗血症によってこの世を去ってしまった。
 彼がもしシービーの三冠を目撃していたら、どのような文章を残しただろうか? またひとつ名句が産まれたかもしれないと考えると非常に悔やまれるところである。

 また、ウマ娘で頻繁に使われる標語”Eclipse first, the rest nowhere.(唯一抜きん出て並ぶ者なし)”のEclipceの元ネタである、イギリスの競走馬”エクリプス”も知っていた。
 何故知っていたかというと、寺山修司と縁の深い”塚本邦雄”という歌人がおり、「彼(寺山修司)の競馬好きは良く分からないが”Eclipse”という競走馬がいるようだ」とエッセイに残していた。そして「(要約すると)”日蝕”を意味する言葉を馬名にするセンスには惹かれるものがある」とも記載していた。
 そしてその記述を読んでしまった俺も「Eclipseって命名センスめっちゃかっけぇ!」となってしまい、RPGとかでカタカナ名を求められるときは”イクリプス”と付けることが多い(wikiでは”エクリプス”表記だったが、恐らく塚本邦雄のエッセイには”イクリプス”と書かれていたので)。
 最後に”中二病的な勢いで使い始めた名前を未だに使っている”というしょーもない話をしてしまった。まあこれがオチってことで。

ゲームは一日15時間を体現した男 ~我が人生、真・女神転生Ⅴ~

 

 


 みんなぁ~! 十一月に発売された真・女神転生はプレイしたかぁ~?

 俺はもう415時間以上プレイしてきたぞ!!!!
 
 流石に他のゲームではこんな学生みたいなゲーム時間を謳歌することはないが、女神転生シリーズは自分の原体験にも等しい。
 真・女神転生Ⅲの”東京受胎”を経験しなければ、宗教学に興味を示すことはなかっただろうし、何よりも「こんな人生を送っていない」と言っても過言ではない。

 己の命の番いのようなゲームに一ヶ月近い時間を投じるのは当然だろ! 415時間っつったら香川県民だと415日を使わないとプレイできないゲーム時間だが、それぐらい人生のリソースを割いて何がおかしい!

 まあ他にもやりたいことは沢山あったんでそれも並行してプレイしていたら思いっ切り睡眠不足ハイになって、またもや胃壁に穴が開きかけました。”県議会側が県民のゲーム時間を一日一時間を強制する”ことには反対ですが、流石に自分の健康管理はちゃんとしましょう。

 そしてこれだけ自分の人生に影響を及ぼしたゲームだからこそ、何から語っていいか分からない。ざっくり挙げててみたが、七つほどある。

1, 外伝作品を含む女神転生シリーズの旧作・今作についての個人的な思い出、感想。
2, ”RPGとしての女神転生”のシステムの骨格ともいえるプレスターンシステムの秀逸さ。
3, 宗教上の神格とSF的なガジェットが入り混じる世界観。
4, 女神転生における神(及び悪魔)の捉え方。
5, 悪魔のデザインが現実の宗教画や伝承が元になっており、金子一馬氏・土居政之氏はそれらのイメージを崩さないよう気を配りつつ独自解釈を入れ込んだ独創的なヴィジュアルを製作していること(羽根を生やしておけば天使、などというようなことは絶対にしない)。
6, 真Ⅳの「認識の力」に代表されるような”人類とは比べ物にならないほどの圧倒的な強さを持つ神(悪魔)の力が、実は脆弱なはずの人間という存在に大きく依存している”というパラドックス的な要素。
7, その”パラドックス的要素”が、今作では「ヤハウェ唯一神として君臨するために、他の神々から”創世を行うための知恵”を奪い取り、それを知恵の木の実という形で封じ込めていたがあろうことか被造物である人間がそれを食べてしまった」との設定で昇華されていること。

 七つ目に語った「ヤハウェ唯一神として~」というくだりの話を要約すると、「創世を行うための知恵があれば、ヤハウェが創り出した”他の神々にとって理不尽な宇宙のシステム”を創り変える能力を得る」ことが可能で、それもあって悪魔たちは知恵を得るために人間を狩りまくっているというのが真Ⅴの基本的な物語の筋になる。
 キリスト教基準で考えるならばヤハウェが絶対的な唯一神である以上、ゼウスやオーディンといったキリスト教に属さない神々も”悪魔”として捉えられてもおかしくない。
 史実でも、蠅の王ことベルゼブブはペリシテ人が信仰していたウガリット神話の豊饒神・英雄神バアル・ゼブルが原型とされているが、後に旧約聖書新約聖書を編纂することになるヘヴライ人はこの神を嫌いベルゼブブという悪魔として貶めたというのが定説になっている。メソポタミア神話に登場する美と豊饒を司る女神”イシュタル(おとめ座の原型になったともされている)”も同じくヘヴライ人から嫌われ、キリスト教が長い年月を経て欧州の主権を握る宗教となった後に”アスタロト”という毒息を吐く悪魔として扱われるようになったとされる。
アスタロトなんて聞いたこともねーよ!」という方は魔夜峰央氏の”アスタロト”という漫画作品を読んでいただければ……
 

 

 


 あー……

 駄目だ。この話無限に広げられるから終わりが見えねえ!!!!

 冗談抜きで延々と語り続けられるので一旦打ち切る。ただもうひとつだけ言わせて貰うと、女神転生シリーズでは”ベルゼブブがバアル・ゼブル”に、”アスタロトはイシュタルに”といった風に各々が元の神格に戻りたがるというシーンが散見された。特にイシュタルは”真・女神転生Ⅱ”ではアスタロトが道中でボスとして登場するのだが、倒した後に「もし悪魔合体で私を再召喚してもらえるのなら、元の姿(イシュタル)に戻して欲しい」と言いながら消滅する。そして悪魔合体ならぬ悪魔分離を行うことでイシュタルの姿に戻すことができる。
 ベルゼブブは”真・女神転生Ⅳファイナル”でバアルの姿に戻ることを望んだ後、バアル・ゼブルとして戦いを挑んでくるというイベントがあった。だがイシュタルと違い、基本的にはどのシリーズでも”ベルゼブブ”として戦いを挑んでくるし、勝利後もベルゼブブの姿のまま主人公に協力してくる。これは彼の目標があくまで貶められた姿からの復帰を望んでいるのではなく、”唯一神ヤハウェの討伐”を最大目標にしているからだと思われる。恐らく……というかほぼ確実と言っていいが、女神転生のベルゼブブはミルトンの失楽園の設定を元にしている。女神転生シリーズにおけるベルゼブブはほとんどの場合において”ルシファーの忠臣かつ、彼に継ぐ最も位の高い存在”との扱いを受けているが、ミルトンの失楽園でもベルゼブブの立ち位置ほ全くと言っていいほど同じと言っていい。
 

 

 


 ただ、ミルトンの失楽園を引っ張ってくるとするとこれまた女神転生シリーズでも常連に近い”ベリアル”の存在も外せなくて……

 ぅぅぅぅぅぅあああああああああああああああ!!!!

 女神転生をやれ!
 んでもってミルトンとダンテは現代語訳でいいから読め!
 可能なら宗教学の本とか読め! エリアーデとかあの辺り!!!!
 
 説明したい情報があり過ぎて脳が活性化して俺自身がおかしくなってくる! ”分かりやすく”説明するとなると論文レベルの長文を必要とするから時間が足りんわ!
 
 一塊の人間を狂わせる最高のゲームなんだよ、これは!!!!
 分かれ! 分かってくれ! お願いだから!!!!

 と、このように説明放棄を行うぐらい私はこの女神転生シリーズが好きで好きで仕方がないのです。
 私にとっては神ゲーというより、人生に近いんです。この世には”限界オタク”という言葉がありますが、女神転生の話を宗教学の話題とセットで説明しようとする、もうこのクソブログに書ききれないほどの文章を使い果たすしかなくなってしまいます。
 
 せめて”思い出”を語ろうと思いましたが、それも脳が沸騰してしまうので、真Ⅴのエンドコンテンツと言われる”人修羅を五回ぐらいボコってきた”話を今度します。
 運が要求される戦いではあるので負ける時はあっさり負けてしまうことも多いのですが、俺のデータなら基本的にスナック感覚で倒せるので。無論ハードモードで。

 ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!
 
 今日ぐらい語彙がぶっ飛んでもいいだろうが! 畜生めがあああああああああああああ!!!!

私は今から鬼滅の刃をディスります

この世に数多と存在する、鬼滅ファンたちに謝りたいことがある。
ごめん。
全巻読んだが、俺は楽しめなかった。
何で面白いと感じられなかったか? ということを記事にして纏められるぐらい、この漫画には作品としての――というよりも週刊少年ジャンプが長らく抱えている問題点を露わにしているものに思えた。
この作品のクオリティは決して低いものではなく、むしろ高いものだと認識しているが――ひとつだけ言わせて欲しい。
数年後には、この作品は忘れ去られているだろう。

こんな零細ブログにコメントが集中することはないだろうが、
「何でだよ! 何が面白くなかったんだよ!」
的なコメントがもし来たならば、それについてはきっちりとした文章にして語らせて頂こうと思う。

  俺はかつてこう語った。だからそれに対しての回答をしたいと思う。

  個人的に低評価。
 人気作品だからって騒がれ過ぎだろという捻くれた理由でディスっているわけではなく、マジで低評価
 面白くないというよりも、悪い意味でジャンプらしい作風だと感じてしまった。
 先に良かった点を挙げる。

・評価ポイント
1,キャラクターデザイン。
 画力は正直高くないが、それは進撃の巨人や脳嚙ネウロにも言えること。評価を下げる要因にはならない。
 禰豆子のデザインは『一回見たら一発で覚えられる』ぐらい秀逸だと断言出来る。善逸やしのぶも同様。キャラデザが良ければ鬼滅の刃を読んでない人間にも『何かこのキャラ見たことある』と購買欲をそそることが可能であり、必然的に読者が増える。そこを抑えていることに関しては好感が持てる。

2,個々のシーンのインパクトの強さ
 有名な鬼舞辻無惨のパワハラやサイコロステーキ先輩の惨殺シーンなど、印象に残りやすい描写が散りばめられている。これを見た読者はネットミーム的なものを拡散するようになり、やはり購買層の拡張に繋がる。無論、私もこれらを見て『意外と面白そう』という理由で手に取った。そして――

・悪かった点
1,ストーリーが単調。
 上記の評価ポイント”個々のシーンのインパクトの強さ”が読み始めた後に悪印象へと変わってしまう。”主人公の妹が鬼にされてしまい、その治療のために鬼と戦う”というコンセプトはいいが、鬼側も一種のマイノリティの筈であり、悪役側の心理描写や葛藤が足りないように思えた。ワ〇ピース的な暑苦しい友情の押し売りとはまた違い、個々のキャラの心情の薄っぺらさを感じてしまう。
 心理描写の深堀りが欠落すると、おのずとストーリーが単調になる。「鬼が出た、倒す、次の鬼が出た、倒す、また次の鬼……」という展開の連続が多く見られた節がある。
 

2,キャラクターの心理表現の薄さ。
 ほぼ上記で述べているので、鬼滅の刃ではなく他の漫画を引き合いに出す。例えばトライガンの主人公のヴァッシュは典型的な不殺系主人公で、ラブ&ピースをモットーとする。傍目から見ると「今さらラブ&ピースとか、しょっぱい言葉をよく恥ずかしげもなく言えるな?」と思われるかもしれないが、読み込んでいくとヴァッシュのあまりに深すぎる過去が表出していき、最後まで読み切る頃には男泣きを禁じ得なくなる。
 また、ジョジョ荒木飛呂彦氏はキャラクターを作る際にその人物の履歴書を製作すると仰っていたが、一見どうでもいい設定を事細やかに考え尽くすことでディティールに深みが産まれる。
 氏は「吉良吉影は母親から心理的な虐待を受けており、父親はそれで過保護になっているという設定を盛り込もうとしたが、少年誌的に殺人鬼への同情心が過剰に強まってしまうことを懸念して裏設定レベルに留めた」とも言っているが、これぐらい考え込まないと良いキャラクターは産まれない。
 見えない細部にこそ、魂と神が宿るのだ。

※総評
 ディ〇ニーのア〇雪もそうだったが、良くも悪くもネットを前提としたミーム感染的な宣伝方法は優れていた。しかし肝心の物語がその面白さに見合ったものではなかった、という感が否めない。

 つまり上記の『良かった点』が、『悪かった点』の印象を結果的に引き立ててしまっている。

 「鬼滅の刃嫌い! タヒね!」というようなアンチ特有の一方的な生理的嫌悪ではなく、「これ……面白いか?」という落胆を感じてしまった作品。
 正直、読んで後悔したというより、悲しかった。

 もう少し加筆したいが、申し訳ないが年末なので普通に忙しい。
 一旦締め括らせてもらう。草稿をさらに重ねたい。


 

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)



暑いし本でも読もうぜ、読書の夏

www.youtube.com

特に意味なし。
ホラーゲームを中心にプレイしているYouTubeチャンネルらしいです。

最近は某ウイルス依然に暑過ぎるので外に出ていません。
YouTube広告で、オー!マイキーから”家夏を楽しもう”と言われましたが、
そもそもあなたに言われなくても私の夏は毎年”家夏”です
旅先でも夏の昼間(特に東南アジア圏)は暑過ぎるので、ホテル内でグダグダしていました。
後、オー!マイキーを少しディスりましたが、私は結構好きですよ。
トニーとチャールズの毒舌の掛け合いが面白いんですよ。主人公のマイキーが毎回の如く酷い目に合わされるのも不条理コメディとしての完成度の高さを感じます。
もしMattの広告がオー!マイキーを採用していなかったら、
Mattの広告が流れる度に、モニター画面をカチ割っていたと思います
あはははは。
あはははは。
あはははは……

まあ、オー!マイキー的には高笑いしておけば話のオチがつくので、この話はここらへんにしておきましょう。

ともかく暑いしコロナとなれば外に出る気などさらさら起きません。
Netflixも半年ぐらい前から需要が高まりましたが、映画ばかり視るのも単調な気がしてきます。
そこで、八十年代SF小説の傑作”ブラッド・ミュージック”を再読しました。

ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

 控えめに言ってですね。
え? どういう部分が神かって?

自分で読め。

口調が荒くなってしまいました。好きな作品にはどうしても感情が入ってしまうもので……
しかし”本を読む”ということにハードルの高さを感じてしまう人も多いことでしょう。
そこで、最近私が読んだ本を三百字~五百字ぐらいで紹介していきたいと思います。
あ、申し訳ないですが”ブラッド・ミュージック”の紹介はしません。

自分で読め。
面白いから。

では、始めていきましょう。
というか敬語やめよう。めんどくせえ。

では、始め! 

ウィトゲンシュタインの愛人

ウィトゲンシュタインの愛人
この小説は、”ウィトゲンシュタインが提唱した哲学を人類崩壊後の世界をベースにして、それをテキスト化するとどうなるか?”というもの。
こんな説明で読む奴いるわけねえだろ、馬鹿。
失礼。
もっと単純・平明に読めるものだ。
ウィトゲンシュタイン”とか”哲学”という単語を一旦忘れて欲しい。

・概要
主人公は一人の女性で、アメリカのどこかの海辺に暮らしている。
しかし人類はとうに滅亡しており、彼女は唯一の生存者だ。ただひたすら過去を思い返しながら、タイプライターで日記を綴り続けている。
ポスト・アポカリプスものの作品は常に絶望感が漂っているものが多いが、この作品は明るい。

それはカミュ異邦人における”太陽”のような、狂った輝きにも似ている。
何年も、何年も時が経つにつれ、彼女は徐々に錯乱していく。それが老化による健忘症なのか、孤独による狂気なのかは分からない。彼女は自分の年齢すら曖昧にしか思い出せなくなっているのだから。
物語を読み進めるにつれ、意識の昏迷状態はどんどん進行していく。
過去も現在も、まともに認識出来なくなっていく。
それでも――この作品は明るい。
陽に照らされた浜辺のごとく、清々しいほど明るいのだ。
その明るさと美しさを、海風のように感じ取って欲しい。
この作品を読むことで。

次!

ファイト・クラブ〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)

ファイト・クラブ〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)

説明するまでもないだろうが、超有名映画”ファイト・クラブ”の原作小説。
概要はすっ飛ばさせて貰う。どんな物語かって? どうせ知っているだろ?
代わりに、この小説をより楽しく読むためのオススメの読み方を教える。
まず映画版のファイト・クラブを視る。
それから小説版のファイト・クラブを読み始める。
物語の展開はほぼ同じなので、文章を読んでいるだけで勝手に映画のシーンが脳裏にフラッシュバックする。それこそデヴィッド・フィンチャーが仕込んだサブリミナルのように。ただしページを読み進める度に、映画を視ただけでは味わえなかったような感覚を覚えていくようになる。
それは、主人公の”心理”と”思考”だ。

映画という媒体はどうしても心理描写を表現しづらい。この小説は映画では描き切れなかった主人公の心理状態をより濃厚に書き明かしてくれる。読み終わった後、主人公に対して今まで以上に共感できるようになるだろう。
さらに言えば”同調”していくような感覚も味わえる。
ファイト・クラブの”掟”に。
よりタイラーの掟を、人間の奥底に潜む潜在的な破壊衝動を感じ取れるようになる。
この小説はファイト・クラブという映画をより濃密に感じ取れるようにしてくれる作品だ。
最も、原作は小説側なのでこの表現は少し間違っているが。

あ、破壊衝動とか言いましたが、このブログは犯罪を助長する目的で書かれたものではありません。
念のため。

次!

カンデル神経科学

カンデル神経科学

おい、誰が読むんだ?
医学生しか読まないだろ?
頭おかしいのか?
ちゃんとした医学生か、頭の螺子がトチ狂っている人のみご購入をお勧めします。

次!

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

この世に数多と存在する、鬼滅ファンたちに謝りたいことがある。
ごめん。
全巻読んだが、俺は楽しめなかった。
何で面白いと感じられなかったか? ということを記事にして纏められるぐらい、この漫画には作品としての――というよりも週刊少年ジャンプが長らく抱えている問題点を露わにしているものに思えた。
この作品のクオリティは決して低いものではなく、むしろ高いものだと認識しているが――ひとつだけ言わせて欲しい。
数年後には、この作品は忘れ去られているだろう。

こんな零細ブログにコメントが集中することはないだろうが、
「何でだよ! 何が面白くなかったんだよ!」
的なコメントがもし来たならば、それについてはきっちりとした文章にして語らせて頂こうと思う。

次!

『源氏物語』完結記念 限定箱入り 全三巻セット

『源氏物語』完結記念 限定箱入り 全三巻セット

あ、買ってはいないです。
読んだってことです。原文で。
一言でいうと、死ぬかと思った。
森鴎外源氏物語を”悪文”だと否定的に批評していましたが、
これは悪文というより、呪術書です。
元来、言語というものは時を経るにつれて明晰化・具体化していくものです。
そして源氏物語は”かな文化”の始祖とも言える作品です。つまり一つひとつの言葉の意味が混じり合って分離していないんですよ。
例えば源氏物語で”夜”という単語が出てきた時、それは単なる現象としての夜ではなくて、”密通”とか”夜這い”とか”霊的な怪異”とか、二層にも三層にも至る複合的な意味を持つんです。それが文法も成熟していない中世日本語として表現される時、主語・動詞・接続詞等の品詞が入り混じり過ぎて、最早時空が歪んでいるような錯覚を覚えるんですよね。
正直フィリップ・K・ディックを読んでいるような感じでした。この感覚は原文でしか味わえません。現代日本語では表現不能です。

何か敬語にした方が文章にしやすかった。
理由? 知るかよ。
読みたきゃ読め。

次!

フシダラ~妻が不倫をする理由~ ( 1) (ニチブンコミックス)

フシダラ~妻が不倫をする理由~ ( 1) (ニチブンコミックス)

あー……
源氏物語と似たような内容だった。

次!

塚本邦雄全歌集 文庫版〈第1巻〉 (短歌研究文庫)

塚本邦雄全歌集 文庫版〈第1巻〉 (短歌研究文庫)

再読。というか昔は塚本邦雄の歌集を手に入れるのが難しく、水葬物語や装飾樂句を読みたければ全集の第一巻を買うしか方法がなかった。無論全集系の本はお値段が優しくないので、図書館に行って塚本邦雄全集を借りまくり、そのうちの一巻を物理的に破壊するほど読み込んだ。
歌人でもない自分が何故あそこまでハマり込んだかを、説明するのは難しい。
”革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ”という一句がどれほど革命的な短歌であったかを説明するのも難しい。
一つ言えることは、塚本邦雄寺山修司がいなければ短歌という業界は脳死していたということだ。その後に俵万智穂村弘が出てきたが延命措置にも近い。
短歌はいずれ死ぬ。
いや、もう死んでいるかもしれない。息をしているようには思えない。
昔、知り合いとの付き合いで短歌サークルの見学に行ったが、頭蓋内圧亢進症で爆死してくれねーかなと思うような痰壺以下のク〇野郎しかいなかった。”窓越しに 女のハダカ ペ〇ス勃つ”みたいな一句を平気で吐きやがる。そもそも短歌は五・七・五・七・七の形式だし、俳句は五・七・五+季語だから、このペニ勃ち一句は川柳ということになる。
この一句を意気揚々と披露していたあいつの脳天にディルドーをぶっ刺してやりたかった。そうしたらもう少しマシな一句を詠んでくれただろう。
そんなクソみたいな思い出と、本ぐらいしか楽しみがなかった青春を思い出せる一冊だった。

次! ……といいたいところだが、今日はここまで。
意外と楽しかったので、シリーズ化するかもしれない。




鬱詐欺紛い医師アビスどうぶつの森

あーーーーー、
久しぶりの更新、第一声でこんなことを言うのは癪だが……
ダルい。
今年やりたかった計画がパーになりまくるとテンションも駄々下がりますわな。
んで、自分の努力が簡単には実らないというのはまだ許せるが、兎にも角にも世情も何もかもが暗すぎるという状態が長期的に続き過ぎですよ。
そういう日々を何回も繰り返していると、ある日、脳が石化したみたいに何も考えられなくなったんですよね。
「あ、これマジでヤバいわ」と思いましたね。本当ならもっと早く誰かに相談すべきでしたね。
そして心配してくれた友人が自分の家を凸ってくれて、やっと精神科に行く元気が出たわけなんですが、
そこでルドヴィコ療法みたいな謎の検査を受けて、
「あなた鬱です! コロナ鬱とかじゃなくて病名付きの鬱!」
と通告され、
「ああ……俺もついにマジもんの鬱病患者か……」
と思って消沈していたんです。
ただ……この話、そこで終わりませんでした。
診断書と一緒に同梱されていた治療プログラムのパンフレットが入っていたんですよ。
それを開封して、大方読んだわけですよ。
そしたらね、
『半年間の継続的な治療プログラムには六十万円掛かりますが、分割払いで今なら一カ月十万円から!』と書いてあって、
払えるわけねえだろ! というか治らなかったらどう責任取るんだよ! 俺の精神状態を怪しい通販のお試しキャンペーンみたいな扱い方すんじゃねえ!!!!
という天を衝くような怒りが、石化していた筈の脳内に炸裂して、
治りました。
というか、そもそも鬱病じゃなかったと思うんですよ。
まあ一歩・二歩手前ではあったとは思うんですけどね。
そう思う理由とか、具体的にどういう診断を受けたのかとか、医師に対しての文句とか、色々書けることはあるんですが、
仮にでも鬱病? になりかけた男が、文章に鬱鬱書きまくっていると、
流石に精神的にダルいので、止めます。

第一精神的な病名って風邪とか炎症みたいに目に見えるもんじゃねえんだから、問診の一発目に頭ごなしに出していい病名じゃねえだろ……あのド腐れ藪医……

あ、何でもないです。
ところでキャンペーンと言えば、『Go To トラベル』という『Go To Hell』の言い間違いみたいなキャンペーンが行われるみたいですけど、皆さんはどこか旅行に行かれるんですかね。
まあ田舎にも行こうが最後、現地のお爺ちゃんお婆ちゃんたちが総じて天国に行くことになると思うので、
俺の倫理観がどれだけ崩壊しても行くことは無いでしょうね。
Go To トラベルのホームページに、”旅エチケット”っていう項目があったんですが、
現状況の旅エチケットは『旅に行かない』ことじゃないんですかね。
知りませんが。

まあそろそろメイドインアビスの新刊が出るので、
張り切って参りましょう。

メイドインアビス (9) (バンブーコミックス WINPLUS SELECTION)


後、このブームに乗じて『あつまれどうぶつの森』を買ったのですが、
三週間ぐらいガチでやり込んで、壮絶に飽きました。
シムシティみたいに街をガンガン造りたいと思っていたのですが、そのためにはスローライフという地獄の日々を越えながら家具やモニュメントを揃えていかないといけないので、
「いつになったら俺が脳内で描いているようなヤバい街がつくれるようになるんだよ!」とのイライラが抑えられなくなり、
とりあえずたぬきちの借金だけ返して引退しました。
神ゲーなのは分かるんですけどね。かといって当初の目的の”脳内で思い描いているようなヤバい街”をつくった時点でこのゲームは終了しますし、シムシティのような『街をつくり上げた後の破壊の楽しみ』もないので、それもやはり個人的には面白くないんですよ。
村人たちに対しても、もっとアクティブな接し方が出来たらいいんですけどね。流石にFallout4みたいに○害出来る仕様にしてしまうとCEROが18禁になってしまうので、
女神転生みたいに村人同士を悪魔合体したら、とんでもない村人を召喚出来るとか、いいんじゃないですか?
「いやそれキメラ合成みたいな話だろ、CERO判定ぶち上がるわ」って思う人もいるかもしれませんが、
そもそも真・女神転生(無印)はCERO判定A(全年齢対象)ですからね。
”ベアード”と”たもつ”を合成したら、超人気キャラの”ジュン”が産まれるとかにしたら、
ジュンのami-boカードが二万円で転売されるとかの事態も起きないでしょうよ。

どうぶつの森 amiiboカード 第3弾 ベアード No.249
(ベアード。見た目とややキモい言動でカルト人気がある)

どうぶつの森 amiiboカード 第1弾 【025】 たもつ
(たもつ。口癖が絶妙にキモいため好き嫌いの差ががっつり別れ、異常な愛好家か凶悪なアンチしかいない。俺の村には三日目に来て大歓喜した)

どうぶつの森 amiiboカード 第3弾 【264】 ジュン

(ジュン。どうぶつの森界隈で悍ましい人気を誇り、違法RMT業界では三万円に近いレートで人身売買されている。このゲームで陽キャラになりたくば、村に彼を呼び込まないと人権を認められない)

第一ね……ジュンは人気があり過ぎだよ。オンラインで他人がつくった村に行けるんだけど、どの村に行ってもほぼ百%居やがるんだよ。
分かるよ、確かにこいつはイケメンだし、俺も良いキャラだとは思う。
だがあつ森には総勢383体ものキャラがいるんだぞ? そいつらとの一期一会を楽しめないのか?
俺も一日目に”ケンタ”っつー良く分からない鶏のキャラが島に来たんだよ。

どうぶつの森 amiiboカード 第1弾 【082】 ケンタ

恐らくそこそこ古参のキャラだとは思うが見たことも聞いたこともねえし、このキャラの『筋トレが好き』という設定のせいで毎日筋肉の話しかしやがらない。暑苦しいフライドチキン野郎だと思っていた。
だけどな……ある日、こいつは急に「おーい! 廻天式! これやるよ!」とか言って、”ナイトビジョン”っていうアイテムを寄こしてきやがった。

f:id:Kaitenshiki666:20200721192540j:plain

(こんな感じのアイテム)
自分はこういう如何にもSFっぽいアイテムが好きだったから、「こいつは良く俺の趣味を分かっていやがるな」と思ったわけだ。ただそれだけにはとどまらない。その後も何故か俺の趣味を絶妙に当ててくるアイテムを何回か寄越してくれたわけだよ。
ケンタ……こいつ出来る奴だなぁ! と。
空気が読めないようで、良く人を見ている奴だなぁ! と。
そしてある日……何となくゲーム内の商店に入ったら、『プロテインシェイカー』が売っていたんだよ。
これどう考えてもケンタ好きじゃん、これ。
あいつはいつも筋トレの話ばっかりしやがる。プロテインはいくらあっても足りねえ筈だ。
だから俺はプロテインシェイカーを買って、奴にプレゼントしてやった。
そしたらケンタはとてつもないぐらい喜んで、次の日から自分の家にプロテインシェイカーを飾っていやがるんだ。
その時に俺は思った。
『もしここが”どうぶつの森”という世界ではなくロサンゼルスだったら、お前にステ○イドを買ってやれるのに……』
だけどここはロサンゼルスじゃない、全年齢対象の”どうぶつの森”という狭い村社会だ。ステ○イドは麻薬ではないが、筋肉増強剤としての個人使用は日本では認められていない。
お前にもっとアンドロゲン作用を感じさせることが出来るなら……筋肉に蛋白質が同調していく多好感を更に体感させることが出来るなら……
俺は独り哀しんだ。こんな農牧地みたいな島だ、奴もいずれは唐揚げになって死ぬ。どうせ”ケンタ”という名前も”ケンタッキー”から来ている。任天堂はなんて残酷な名前を付けやがったんだ。
そういえば、あのゲームを放置して何日も経つ。
ケンタはもう出荷されてしまったかもしれない。
駄目だ、いずれ出荷されるにしても、せめて挨拶だけでも……
そう思って、久しぶりにどうぶつの森を起動した。
村を走り回って探していたら、ケンタが居た。
これが最後の会話になるかもしれない。
恐る恐る、俺はAボタンを押した。

「オーッス! 元気かー!? オイラは毎日筋トレしてるぞ だコケ」

……。

何か話のオチをくれよ!!!!
というか、オチになりそうな話題を提供してくれよ!!!!

お前のためにここまで話を広げてやったのに、結局いつも通りか? あのな、pixivの大百科のどうぶつの森の項目はな、どんな不人気キャラでも一応大体のキャラは紹介ページがつくられているってのに、てめえのページは未だに無いんだぞ?
だからどうぶつの森は駄目なんだ。このゲームにはオチがない。終わりがないから終わりを自分で用意しないといけない。その大役をケンタに任してみたが、駄目だった。
ということで、ケンタ。お前との仲はもう終わりだ。いずれやよい軒日高屋か、どっかの定食屋の唐揚げ定食として再会しよう。
そして、あつまれどうぶつの森ともこれでお別れだ。二度と起動はしないだろう。
さようなら、あつまれどうぶ……ん?
あ、広場に”ことの”が居るわ。
仕立て屋のクーポン券、パクっておこう。

あつまれ どうぶつの森 -Switch

波でも何でもいいから聞いてくれ~反省・謝罪とF○ckと叫びたいこの気持ち~

ベアゲルター(5) (シリウスKC)

ベアゲルター(5) (シリウスKC)

最新刊買ったんだよ。最近。
ベアゲルダーいいよね。
この漫画の一巻の第一話で、赤くて薄暗い売春用の一室でな、
中国在住のスラヴ系の女性がまさしく”買われている”シーンがあるんだけど、
その女性が黒い長手袋をしているんだよ。
んで、男の方が「何で手袋はめてんの?」って聞いた後に、
「このままの方が喜ばれる方が多いので……」みたいな返答を、
スラヴ人の娼婦はするわけだな。
そしてそのまま身を重ね、逢瀬に至ることがあるのだが、
香港の湾仔とか、たまーーーーに運がいいと、
ここまでエロティックではないとて、そういうひとときに出会えることがあった。
だから俺、これの一巻を読むたびにそのことを思い出すんだ。
うん、この話さ……
本題でもなんでもないんだよ!!!!
YouTubelive配信しようとしたんだよ、俺!!!!
テスト配信の時は、若干ラグあるかなーぐらいだったのに、
いざ正式に配信しようとしたらラグもクソも動画自体が流れねえ有様で、
何度やろうとゲーム配信ができやしねえ!!!!
それで、せめてそれこそ沙村広明氏の”波よ聞いてくれ”の、初回の鼓田ミナレみたいに、
反省回という名の愚痴を言いまくるだけの回を開こうとしたんだよ。
QBSは、それすら開かせてくれなくて、
再接続と切断を繰り返しまくりやがる!!!!
俺に弁明すらさせてくれねえのかこのソフトは!!!!
そりゃあ貴様はフリーソフトだ、最低限の仕事はやってくれているのはわかる。
ただてめえと乳繰り合った結果、俺は初配信を散々たる結果で失敗したあげく、
お前は、俺が最後の手段として考えていた
すいませんでしたー☆ と皆に伝えるための、
手段さえ奪った、
俺のこの怒りを、吐き出す場所さえ奪って、
お前は俺をどうしたいんだ!!!!

……”波よ聞いてくれ”には、こういう台詞がある。

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挽回させる機会だけでもよこせや!!!!!!!!
俺は挽回するぞ、絶対挽回するからな、
ただQBS、てめえはもう使わねえ!!!!
福山雅治より大泉洋と言った鼓田ミナレのように、
この世にはいい男が……じゃなくて
この世にはもっといいソフトが腐るほどあるんだよ!!!!
俺のPCは悪くねえ!!!!
俺が知識不足だったわけでもねえ!!!!
ただ、ただ、
貴様ァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!

てめえを南極の深淵に、旧支配者どもと一緒に、
氷漬けにして未来永劫封印してやるまでは、
末代まで貴様を許しはしないからなァァァァ!!!!
○ねェェェェ!!!!
あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!

次回は、皆が楽しめるコンテンツをご提供したいと心から思っております。
一週間ほど、お待ちくださいませ。

○すぞコラァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!

 

(こんな暴言を読むよりも、沙村先生の作品を読んで下さい)

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンコミックス)

波よ聞いてくれ(7) (アフタヌーンコミックス)

インドで楽しい監禁生活~ビザ審査をぶち壊せ~(出立日当日、ぶち壊れていたのは俺の脳だった)

 ダジャレは駄目だがアメリカンジョークはキレッキレだった。
こういう時こそ楽しいニュースやユーモアが必要なのだよ。
とかいいながら、最近の俺はあろうことか政権批判でブチ切れたり、
ほぼ毎日”海外に行く夢”を見るぐらいメンタルがバグってしまっている。
これでは良くない。
せめて前向きに物事を考えなくては。
メンタルがバグってしまっては身体の健康以前に精神の健康が……
あ……違うわ。
元から(色んな意味)でメンタルバグっていたな、俺。
平穏だった時期でさえ精神の平衡を保てなかった奴が、
今更メンタルがどうのこうの言えるクチではないだろう。
開き直っちまえ。
そして同時に、去年最もメンタルがバグっていた時の話を続けよう。
”インドで楽しい監禁生活”!
第二章。

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画像が荒すぎる? 実際に見たけりゃインドの地方空港にVisa無しで行ってこいや。



~出立日当日、つまりインド渡航開始一日目~
さて、監禁話を始める前に”本来はどのようなルートでインドに入国しようとしていたか?”を説明したいと思う。
・成田→クアラルンプール(マレーシア)→インド地方空港→ムンバイ
というルートだ。
所謂格安チケットだ。この”インド地方空港”を挟まなければ監禁されずに済んだ可能性があるが、
最早結果論だ、致し方あるまい。
そして”成田→クアラルンプール”の便は朝早くの便だったため、始発で向かわないと間に合わないぐらいだったが、
とにかくギリギリのギリギリまで酒を呑みながら映画(ラスベガスをやっつけろ)を視聴し続け、
流石に彼女に怒られたため、成田空港に向かうことにした。
んでもって、自分は日暮里から出ているスカイライナーを使うのが好きなのだが、
「東京駅から出ている成田行きのバスの方が断然安い」
という彼女の提言を説き伏せられず、
スカイライナーに乗るという地味な楽しみを奪われ、まんまと倹約させられてしまった
まあ、どう考えても彼女の方が正しいけどな。
だから関西人はいつもこうなんだこいつだけじゃなくてみんなそうだ細かいことばっか言いやが……
ん? 俺今喋ってた?
何か言っていた気がするが思い出せないので、喋っていない判定にしよう。
(マジで、彼女の方が正しいですよ)
それから、俺はとにかく奇行に奇行を重ねまくった。
成田空港に到着後、チェックインカウンターの列に並び始めた時も、
隠し持っていた500ml缶ビールを空けて呑み始め
「恥ずかしいからやめて」とまた怒られ
100ml呑めたか呑めなかったかぐらいの段階で捨てた。
さらに幼少期も含めて何度も行っている筈の成田空港なのにImmigration(というかイミグレ)の意味が急にわからなくなったり
その関係もあってか検討違いの方向へどんどん突き進んで行ったりと、
散々たる有様だった。
これらの話を聞いて、
「こいつ……方向音痴か?」
と思われる方もいるだろうが、
自分から言ってしまうが方向感覚に関しては自信がある。
都市部ならば特徴的なビルやランドマークから方向・方角を察知出来るし、
道路標識等に記載されている地名を見れば「自分がこの街のどこらへんに居るか?」を脳内でシミュレーションすることも別に難しい話ではない。
もし迷ったとしても、大通りの名前さえ覚えていれば、
そこに向かうように歩いて行けば地名・方角が載っている看板や標識に遭遇するだろうから、そこから目的地を探す作業を再スタートすればいい。
実際、こういう能力を駆使しながら”ややこしそうな裏路地のスラムツーリズム”及び”ヤバそうな時は現地民に匹敵する土地感覚で逃亡する”とかを平気でやっていたが、
「こんなことを海外渡航の度に続けていれば命はない、若気の至りだと思ってもうやめにしよう」
そして、
「逆に今まで磨いてきたこの方向感覚で、一人の女性ぐらいは守ってやれるだろう」
と思っていた筈なのに、
この体たらく、この有様
挙句の果てに懲りずにボーディングの待ち時間にビールを買いに行った
こりゃ駄目だ、この男。
自分で書いておいてなんですが、この男はクズですね。
そんな人としての軸がぶれているどころか、人としての何かが終わっている俺を、
彼女は強く叱責することなく、
「これからインド行けるね! 楽しみだね!」と、
励ますように、元気づけるように言ってくれる。
……ああ、彼女も不安なんだろうよ。
本当は不満も、怒りも、叱責したいことも山ほどあるだろうが、
それで言わずに、前向きなことだけを言うようにしている。
実際、俺がVisa落ちした時点で”本当は不安だ”と言っていた。
それでも”不安だと口にしても、それでは前に進まない”と言っていたのも彼女だった。
こうやって励ましてくれる人を前にして、
勇気づけられるどころか、余計にプレッシャーを感じてしまっている自分がいる。
不甲斐ないとしか言いようがない。自分一人の時は危険なことでもいくららでもやる癖に、
他の人、しかも女性が関わった瞬間にこのザマかと。
そして、俺が一番危惧していたのは……

彼女のみが一人でインドに入国してしまう”ことだった。

出立前、「もし俺が入国出来なかったらどうする?」といった話を交わした時、
「そうなったら、一人で行くしかないかもね」的なことを彼女は言った。
これが、俺が当時考えていた最悪のシナリオである
彼女は結構意固地なところがある。一度決めてしまうと誰が止めようとしても止まらない。
そして危機感が若干足りないところもある。前にも話したがインドは宗教上の関係もあって男尊女卑が根付いている。その方針を批判する権利は他国民の自分には一切ないが、”ジャイサルメールの砂漠探索ツアーに参加者一名で申し込んだ女性がガイドの男にレイプされた”といった事案が”地球の歩き方”にすら普通に載っている。

D28 地球の歩き方 インド 2018~2019 (地球の歩き方 D 28)
(2018~2019年のverかはわからないがともかく記載されていた。自分は地球の歩き方を買ったことすらないので、もし間違いがあれば即座に訂正します。要は彼女が持っていた奴を読んだら、っつー話なので……)

さらに、インドは”狂犬病の巣窟”といっても過言ではない。
死亡者数は断トツで世界一。インド国内だけで毎年二万人近く亡くなっている
とどのつまり、インド入国の際にはVisa並みに狂犬病ワクチンも必須というところだが、
彼女はそれこそ渡航日一週間前まで狂犬病ワクチンを受けようとしなかった
(ワクチンには定着期間があるので、一日前とかでは話にならない)
理由は金がもったいない、とのことだったが、
流石に”お前自殺してえのか!”ということで、色んな人たちを動員して、
インドに二年在住経験のある友人すら持ち出して、説得して、
それでやっとのこさ受けてくれた。
「あー、これで受けてくれた。やっと安心だよ……」
と思っていたら、
俺がVisa落ち案件を叩き出し、
もう、もう……
無茶苦茶だったんだよ!!!!
俺も色んな国に行ったけどさ、
これはねーよ、もっとヤバい国に行った時も、
これほど酷いスタートを切ったことはねえよ。
酷過ぎる!!!!
終わってんだろ……試練かこれ?
旅行として何もかもが狂っている、もう諦めようぜ? とその場を逃げ出しくて仕方がなかったが、
「やっと夢のインドに行ける!(本当はもっと不安も沢山あっただろうが)」と目を輝かせている彼女を横にして、
「絶対インドに拒まれている、帰るか、別の国で良くね……?」
とは言えなかった。
……。
そもそもだ。
彼女は一度、ガチでインドに拒まれている
2018年(つまり二年前)の三月頭にインドに行く予定になっていたが、
同年の二月中旬に虫垂炎を発症して、渡航出来るような状態ではなくなった。
それでも彼女は意地で行こうとした。渡航者の全員が腹下しを起こして帰って来るような国――インドに。当然、虫垂炎が治り切っているのかもわからない奴が行くべき場所ではない。
必死で止めた。
”ガンガーの流れを感じれば虫垂炎も治まるんじゃないか”などとも言いだしたので、本気で怒った憶えがある。
彼女自身、そんなスピリチュアルなことを信じているようには思えなかった。駄々っ子が”どうしてもインドに行きたい”と言っているようにしか見えなかった。
「どうせ行けたとて、再度病気が再発してロクにどこに回れずに苦しむだけだぞ」と、何日も何日も口論してやっと諦めてくれた。
この諦めの悪さは相当手を焼かされた。
物凄く腹も立ちもした。
だが俺にはない一途さというか、独特の美しさを感じたと言っても嘘ではない。
虫垂炎になった? 俺なら直ぐに諦める。
Visa落ちした? 俺なら直ぐに諦める。
合理的じゃない。
こいつの考え方は一体何なんだ?
俺はこいつがいるせいで諦められないし、
こいつがいるおかげで諦めずにここまで来ている。
さっき買った”懲りずに買ったビール”を呑み干しても感情の整理が付かず、
”行ってやりたい”・”行きたくない”という感情の振り子が、
止まらずに揺れ続けている。
そのまま答えが付かないまま、第一トランジット先の”マレーシア行きの便”のボーディングタイムになったので、
そのまま二人で飛行機に乗り、
浮足立っている彼女を景色の良く見える窓際に座らせ、
浮かない心の俺は(狭い席だと脚の置き場がないので)通路側の席に座った。
……ということで、
次章に、続く。





いつ監禁されんだ手前はァアアアアアあアアア!!!!
やっと飛行機乗ったばっかじゃねーか!
しかもArrival Visaの説明出来てねーし。
まだ第二章ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ、
To be continued!!!!